2009年 11月 03日
旬・秋鯖 |
鯖の美味しい季節到来だ。
日本海の鯖も身が引き締まり、「天高く鯖肥ゆる秋」なのだ。
揚がりたての新鮮な鯖を刺身で食すのは正しいと思います。
・・・・が、〆鯖でいただくのも悪くない。
かきのき村商店街・表銀座通りの魚屋兼食料品店、木村商店の店主トモチャンの作る
〆鯖は絶品だと思います。絶妙の〆具合なのです。
会社帰りに店を覗くと運良く2枚の〆鯖が残っていた。迷わず2枚お買い上げだ。
帰るなり、そそくさと台所に立ち、俎板の上にデンと並べた。
慎重に薄皮を剥ぎ、小骨を取り去って刺身包丁で斜め切りにする。
すると、〆て白くなった表面からは想像できない妖艶に輝く赤い身が現れた。
一枚一枚丁寧に皿に並べていく。
皿の白磁色と鯖の赤身のコントラストがなんともいえぬ美しさを放つ。
エロティズムさえ漂ってくるようだ。
さて、おもむろに箸で一片を掴み、摩り下ろした生姜をチョンと載せ、小皿の醤油に少し
潜らせる。
ゆっくりと噛むと鯖の弾力が歯に伝わり、なにやらとてつもなくコーフンしてしまった。
〆過ぎず丁度よい塩梅の塩加減、酢加減で鯖の旨みが口中に拡がってくる。
生姜のほろ辛さと鯖の旨み、醤油が渾然となり口の中でジャムセッションが始まった。
相手のプレーを尊重しつつ自身をもアドリブの応酬で彩を放つ。
また一切れペロンと箸をつまみ・・・もう忘我の境地だ。
ふと我に返り、ぬる燗の扶桑鶴があったことに気づき、ギュイッと盃を口に運んだ。
胃の中に流れ落ちていく感触にまたまた忘我状態になる所を必死に堪える始末だ。
ペロン、ギュイッ、ペロン、ギュイッ・・・で「忘我」と「現(うつつ)」の行ったり来たりを繰り返~し♪。
そして、いつの間にやら知らず知らずのうちに“♪ルゥ~ルル~サバサバダ~サバサバダ~♪”と
ボサノバ風スキャットを口ずさみ乍ら・・・。(モチロン、映画「男と女」のメロディです。)
ゆっくりとかきのき村の長い秋の夜は更けゆくのでありました。
日本海の鯖も身が引き締まり、「天高く鯖肥ゆる秋」なのだ。
揚がりたての新鮮な鯖を刺身で食すのは正しいと思います。
・・・・が、〆鯖でいただくのも悪くない。
かきのき村商店街・表銀座通りの魚屋兼食料品店、木村商店の店主トモチャンの作る
〆鯖は絶品だと思います。絶妙の〆具合なのです。
会社帰りに店を覗くと運良く2枚の〆鯖が残っていた。迷わず2枚お買い上げだ。
帰るなり、そそくさと台所に立ち、俎板の上にデンと並べた。
慎重に薄皮を剥ぎ、小骨を取り去って刺身包丁で斜め切りにする。
すると、〆て白くなった表面からは想像できない妖艶に輝く赤い身が現れた。
一枚一枚丁寧に皿に並べていく。

皿の白磁色と鯖の赤身のコントラストがなんともいえぬ美しさを放つ。
エロティズムさえ漂ってくるようだ。
さて、おもむろに箸で一片を掴み、摩り下ろした生姜をチョンと載せ、小皿の醤油に少し
潜らせる。
ゆっくりと噛むと鯖の弾力が歯に伝わり、なにやらとてつもなくコーフンしてしまった。
〆過ぎず丁度よい塩梅の塩加減、酢加減で鯖の旨みが口中に拡がってくる。
生姜のほろ辛さと鯖の旨み、醤油が渾然となり口の中でジャムセッションが始まった。
相手のプレーを尊重しつつ自身をもアドリブの応酬で彩を放つ。
また一切れペロンと箸をつまみ・・・もう忘我の境地だ。
ふと我に返り、ぬる燗の扶桑鶴があったことに気づき、ギュイッと盃を口に運んだ。
胃の中に流れ落ちていく感触にまたまた忘我状態になる所を必死に堪える始末だ。
ペロン、ギュイッ、ペロン、ギュイッ・・・で「忘我」と「現(うつつ)」の行ったり来たりを繰り返~し♪。
そして、いつの間にやら知らず知らずのうちに“♪ルゥ~ルル~サバサバダ~サバサバダ~♪”と
ボサノバ風スキャットを口ずさみ乍ら・・・。(モチロン、映画「男と女」のメロディです。)
ゆっくりとかきのき村の長い秋の夜は更けゆくのでありました。
by rinken-style
| 2009-11-03 22:33
| 旅・食・酒