2017年 03月 08日
さよならの力 |
三月の雪が降った。

これが最後の雪だろうか。
近頃、突然旅立つ人の報に出逢うことが多くなった。
年が明けてからも近しい人やお世話になった方の
死に直面した。
今日雪の舞う中、二週間前には元気でお話しした方の仏前にお参りしました。
静かな午後のカウンターに並んで座り、来年の催し事の約束を交わしたばかりだった。
最近「人生フルーツ」と言う映画を観たとき
直ぐに津端夫婦の姿とYさん夫婦の姿が重なった。
僕より数歳年上の兄姉のようなご夫婦は農業をされながら人生を丁寧にゆっくりと歩まれていて
20年後はきっとこんな暮らしをなさっているに違いないと勝手に思ったのだ。
清楚に設えられた祭壇は白い花で囲われ
写真の中で笑みを浮かべていらっしゃった。
素敵な笑顔だと思った。
昨日届いた本の文章がじわり染み渡る。
作家もまた、最愛の弟と妻を理不尽な形で失くした。
慟哭と喪失感が癒えるまでには長い時間を要した。
時折り強く降る雪の中、裏庭の淡雪おこしの花が寂しげだ。
黒いスーツやネクタイはもう着たくない。
黒いスーツやネクタイはもう着たくない。

風のようにたださらさらと
花のようにただきらきらと
日々是好日
これがわたしの生き方在り方
奥さまの好きだった坂村真民の「好日」と言う詩の一節だそうです。
そして、
「ゆるゆると墨を摩る午後春隣 」
最後に詠まれた句だそうてす。
今頃は風となって大好きなモンゴルの大草原を白い馬と共に
駆け抜けてるんだろうナ。
合掌
by rinken-style
| 2017-03-08 17:17
| 庭・花・木々