ALTEC DIG mkⅡ

古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう♪

と唄ったのは広島フォーク村時代の

吉田拓郎さんだった。

我が家の古いオーディオ装置は

全く以って古い船のよーな代物。

このディジタル時代に古い船なんかに若いヒトは見向きもしない。

LPレコードプレーヤー、カートリッジから拾いあげた音を

真空管アンプで増幅してビンテージなスピーカーから流す、、、

アナログな一連の行為はとても人間的と思えるのだけど。

０か1の世界はクリヤで明快で便利だけど閾値に囚われあまり好きじゃない。

ノイズさえ愛おしいと思えるのがアナログな世界。

現実世界はアナログな世界で満ち満ちているのだから。

女性Jazzボーカルの美しい高音に

ALTECのDIGmkⅡという古いスピーカーが

お似合いだ。

ウオールナット無垢材のエンクロージャは時を経て深い色合いになって

美しい。20cm同軸バスレフスピーカ―も使いこなれていて特に高音域が

素晴らしい鳴りをしてくれる。ストラディバリやビンテージギターと同じですね。

長い時間が価値を作っている。

（建築もまたそうでなくてはならないのだと思う。）

そんな事を思う
自分もまた「古い水夫」になってしまったんだろう。