2020年 04月 06日
山笑ふ |
玄関の上がり台にドカンと木の芽が置いてあった。

我が家のアウトドア好き家族が小6息子と友人と山に入って採って来たのらしい。
数年前に滝に向かう林道沿いの我が家の山の杉の木を伐採した。
山の作業員を入れチェンソーで伐採して4 Tトラックで搬出して下流の町の原木市場に運んだ。
賃金を払い運賃や市場の手数料を払うと
手元には僅かのお金も残らなかった。
親の代が植林して下刈り、間伐と何十年も育てた割合には釈然としない。
が、
今の日本の山の現状はこんなもの。
伐採跡地に再造林する経費も出ず、
そのままにしていたのだ。
山が大したものなのは放って置いても
それでも草木が勝手に生えてくる。
萌芽更新と言う。
この季節、勝手に育った木に若芽が伸びて
それを摘むと美味しい食材となるのだ。
玄関に置いてあったのはそのタラの芽。
天ぷらにして揚げたてに上質の塩を振ると春の山菜の特有のほろ苦みとサクサク感が極上の一品となるのである。
山笑ふ。
山の中に生きることの仕合わせを感じる季節なのだ。

by rinken-style
| 2020-04-06 12:55
| かきのき村日和・かきのき時間