2008年 11月 07日
風の歌 |
金曜日新聞連載の風の歌(村上春樹の物語世界。)
今日のタイトルは「地下2階の暗闇」
「人間の存在と言うのは二階建ての家と僕は思ってる。」
「1階は皆でご飯を食べたり話したりする所。2階は個室で一人になり
本を読んだり、音楽を聴いたりする所。そして地下室と言うのがあって
いろんなものが置いてある。それらを日常的に使うことはないが、
時々行ってぼんやりしている所だ。」
「その地下室の下にはまた別の地下室があるというのが僕の意見なんです。」
「その地下2階の部屋には非常に特殊な扉があって分かりにくいので普通は
なかなか入れない。」
「ただ、何かの拍子にフッと中に入ってしまうとそこには暗がりがある。」
その暗闇をめぐり、普通の家の中では見られないものを人は体験する。
そこは自分の過去と結びついていたりする。なぜならじぶんの魂の中に
入っていくことだから。そして人はまたふつうの家に帰ってくる。
小説家というのは意識的にそれができる人なのらしい。
人間存在と文学世界を家の形にたとえて語っている。
村上小説の中に出てくる「森」は地下2階の地下室の暗闇の世界。
森の奥に入る少年や「僕」は自分の魂の中に入っていくのだ。
・・・建築という作業に関わる僕は、はたしてその仕事に地下2階の地下室を
作りえているのだろうか。
今日のタイトルは「地下2階の暗闇」
「人間の存在と言うのは二階建ての家と僕は思ってる。」
「1階は皆でご飯を食べたり話したりする所。2階は個室で一人になり
本を読んだり、音楽を聴いたりする所。そして地下室と言うのがあって
いろんなものが置いてある。それらを日常的に使うことはないが、
時々行ってぼんやりしている所だ。」
「その地下室の下にはまた別の地下室があるというのが僕の意見なんです。」
「その地下2階の部屋には非常に特殊な扉があって分かりにくいので普通は
なかなか入れない。」
「ただ、何かの拍子にフッと中に入ってしまうとそこには暗がりがある。」
その暗闇をめぐり、普通の家の中では見られないものを人は体験する。
そこは自分の過去と結びついていたりする。なぜならじぶんの魂の中に
入っていくことだから。そして人はまたふつうの家に帰ってくる。
小説家というのは意識的にそれができる人なのらしい。
人間存在と文学世界を家の形にたとえて語っている。
村上小説の中に出てくる「森」は地下2階の地下室の暗闇の世界。
森の奥に入る少年や「僕」は自分の魂の中に入っていくのだ。
・・・建築という作業に関わる僕は、はたしてその仕事に地下2階の地下室を
作りえているのだろうか。
by rinken-style
| 2008-11-07 12:17
| 雑記